「さよならのあとで」

  • 2013.01.14 Monday
  • 18:03
 昨年の年明けすぐ、連絡が有りました。
「ホスピスに入院しましたので、会いに来てもらえませんか?」
その数ヶ月前から診ていたガンの患者さんの夫さんからの電話でした。

年末ギリギリまで往診治療して、また年明けにね!
と言っていたのだけど…。

その病室を訪ねると、荒い呼吸で横たわっている患者さん。
その部屋には、小さな子供からお年寄りまで親族とおぼしき人々が5、6人。

「声を掛けてやってください」と言われたものの、
「よくガンバッタね」としか言えず。

本当は、
「ちゃんと迎えの人がやってくるから安心して付いて行ってね」とか、
「向こうに行ったら、体も楽になるし、今より自由に動けるから」とか、
「また、皆とも会えるからね」とか、
言いたかったけれど、
ただでさえ口下手な私は(疑問有り?)、
周りで見守っている人々の視線や考えが気になって言えません

(こういう時にちゃんと声を掛けれる大人になりたい…

その後、告別式も終わり、
数日経ってから、残された夫さんに贈ったのがこの本、
さよならのあとで」です(また夏葉社さん発行)

死はなんでもないものです。
 私はただ
 となりの部屋にそっと移っただけ。』で始まります。

ここまでで5ページが費やされ、そして絵…
というような、一編の詩を優しい一冊の本にしたものです。

この本を読まれて、
「本当にこのように思います」と言われました。
贈って良かった…。

(この詩は・・・
私が言いたかったような具体的なあちらの世界をうたっている訳ではありません。
・・・念の為)

元は、
1847年生まれのヘンリー・スコット・ホランドさんが書いた詩。

翻訳した人、絵を描いた人、発行した人、皆の想いが詰まった本です。

この本を読む人、贈る人、贈られる人の想いが重なっていく本です。

というわけで、
私にとっての「冬の本」は、
この「さよならのあとで」なのです。

 

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